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ダイヤモンドの結晶構造が及ぼす影響とは?
2015.03.15 買取コラム
ダイヤモンドの結晶構造ってどういう意味?
ダイヤモンドの結晶構造を簡単に説明すると、鉱物の内部配列のことです。 貴金属や宝石など大半の鉱物は、構成されている原子が規則的なループパターンで配列されています。この配列のことを結晶構造と呼び、それぞれの鉱物の特徴を表します。
結晶構造は鉱物ごとに異なり、大まかに6種類に分類されています。
分類の基準は結晶構造の対称性に準じており、それぞれの特徴を示す名前が付けられています。
ダイヤモンドが属しているカテゴリはアイソメトリック(等軸晶系)です。
アイソメトリックはギリシヤ語の「寸法が等しい」に由来しており、その名のとおり高い対称性が見られます。
ダイヤモンドの他には、ガーネット・スピエル・プラチナ・金などがアイソメトリックに分類されます。
その中でもダイヤモンドは平衡が取れており、極めて規則正しい結晶構造が見られます。
そのため、立方晶系とも呼ばれることがあり、ダイヤモンドの特徴のひとつにもなっています。
ダイヤモンドの結晶構造の違いはどんな影響がある?
ダイヤモンドが炭素で構成されている鉱物です。 つまり、鉛筆などに使われている黒鉛をダイヤモンドと比べてみると、構成されている原子に大きな違いはありません。では、なぜダイヤモンドと黒鉛のような違いが生まれるかというと、その答えは結晶構造にあります。
結晶構造の配列や密度によって、物質の特徴が異なってくるためです。
ダイヤモンドは規則的な配列になっているうえに、原子が密集して構成されています。
そのため、ダイヤモンドの特徴である硬さや重量が生み出されているのです。
また、結晶構造の違いによって輝きにも影響を与えます。
ダイヤモンドのような等軸晶系の鉱物は、光を当てると光線が内部で同じ方向に進みます。
この現象は等方性と呼ばれており、ダイヤモンドの特徴のひとつです。
対して、非等軸晶系の鉱物だと、光を当てた際に光線が分岐したり進む方向が変わったりします。
これは異方性と呼ばれ、それぞれの鉱物の特徴を示す基準にも用いられます。
等方性と異方性の違いは光学特徴として、鉱物の分類に使われます。
さらに、光学特徴は宝石のカッティングなど制作における過程に取り入れられています。
例えば、ダイヤモンドとルビーのカッティングの違いのように、それぞれの宝石が美しい輝きを放つための手法を確立するために光学特徴は活用されてきました。
このように、結晶構造の違いはダイヤモンドの特徴を示す重要な要素であり、独自性を裏付けるものとも言えるでしょう。